alone in the night

In the dark, in the quiet.

book:私の体がワイセツ?! 女のそこだけなぜタブー

クラウドファンディングのリターンのために、自身の女性器をかたどった3Dデータを頒布したとして「わいせつ電磁的記録記録媒体頒布罪」で逮捕されたアーティストの留置所生活と半生を綴った本。

 

著者の作品は訴えたいことはわかるけど美しくないしあまり好きではない。さらにtwitterでレスバトルしたり煽っていたりしてたのを何年も前に見て呆れたので個人としても好感はもっていない。

ただなぜか男性器をモチーフにした芸術作品より嫌悪感は無かった。

 

大学卒業後ずっとフリーターであることにうしろめたさを感じないのは性格が一番影響しているだろうけれど、交友関係や行動力も大きかったと思う。

人とのつながりが広く、いろんな人から愛され、めげずに、行動力があり、警察に対してさえも物おじしない性格で、私もこんな風に生きられたら良かったとは思った。

 

また確かに先述の行為で逮捕されたことには私も納得いってなかった。AVのほうがわいせつだ。わいせつデータの頒布とはまさにAVのことを指すだろう。著者の女性器をかたどった諸作品を見ても私は煽情的だと全く思わなかった(でも悪趣味だとは思った)。

あと著者の男性器版のアーティストが本文に出てくるのだけど、そいつは捕まえなくていいんや...。自身のそれをデータにして頒布していないから?(そのアーティストは女性の模様。)

捕まえやすい方から捕まえてる感がありありと感じられた。

 

また本の内容が全て本当なら、警察はとても卑怯だと思った。留置されて調べようのない人相手に、肝心なことを教えないどころか相手が知らないのをいいことに嘘までついている。弁護士を呼んでも意味がないとか(国選弁護人でもなかったら意味はあるだろ)また供述調書に言ってないこと書いているシーンや繰り返し同じ質問をして事実を曖昧にさせようとするシーンには腹が立った。

下着やティッシュも買わされるため連行される際お金をたくさん持って行かないと留置所生活がさらに悲惨になってしまうことはこの本で得た中で一番ためになった知識だった。使う日は来ないのが一番だけど。